ねこよりまるい | 性虐待サバイバー

性虐待サバイバーの体験記と日常。虐待から10年、元気に生きています。似た経験をされた方、他のことで辛い方、そうでない方とも繋がりたい。できる活動や勉強を少しずつ。

見て欲しいと思ってしまうことと、色々な記者さんがいること

テレビで性被害について放送されるとなると

加害者に観てほしいと思ってしまう
自分がどういうことしたのか知って反省してほしいそして苦しみ悩んでほしいと思ってしまう


アレは反省なんてしない生き物だと
頭ではよく分かっているはずなのに

私が求めている反応なんか得られることはないの

そうやってここに言葉にして
自分に言い聞かせている
連絡をとろうとする自分をなだめている

やめておけ、やめておけ、意味ないよ

それより前を向こうよ


NNNドキュメント
10月6日㈰25:10~
未成年の性被害①
なかったことにしたかった

10月13日㈰25:05~
未成年の性被害②
なかったことにできない

http://www.ntv.co.jp/document/


予告を見た感じ
自分は②の方で出てくると思う


記者さんたちは、
すごく丁寧に心に寄り添ってくれて

目を赤くしながら話を聞いてくれた

夫とこのことについて話すきっかけになり
彼が考えていたことが分かったのもよかった

ずっと丁寧に接してくれている


この取材に
すごく「救われた」感覚がある


心の中にある、ふだん誰にも見せられない部分を見せるから

その自分を
大切に扱ってもらえていると感じられると

記憶の中の私ごと救われる

そういう効果があるのだと思う(分析)


この人に聞いてもらえてよかった、
この人に伝えてもらえてよかったって
思えるような記者さんに
出会えたことは大きな幸運だと思う

ありがとうございました

あの判決の二審にむけて思うこと

(被害者としての感情の吐露)


性虐待が無罪になるのは勿論憤りを感じるけれど

じゃあ懲役8年、9年の有罪判決が出たら納得できるのかと言われたら

できない


たった8,9年で出てこれるの?
人の心をこんなに殺して
その人が本来送れたであろう
健康的な明るい人生を踏みつけ奪ってきたのに

尊厳を踏みにじり、人生を奪い、
心を殺し続けてきたのに

殺人罪に引けを取らない
罪の重さがそこにはあると、
一被害者として思う


なぜ
手にかけて殺さなきゃ死刑にならないのか


「有罪判決になるだろう」
と聞いても
何も「よかった」とは思えない


そんなの当たり前だ


今回の判決まで
こんなに長い時間、何度も、たくさん
傷つけられ続けて
殺され続けてきた
父親に、取り調べに、果ては裁判官に
(それは日本社会に見捨てられたことと同義ではないか)

こんなこと自体があってはならないことだったのに
有罪判決が出たから「よかった、めでたし」とは思えない
有罪になるのは当たり前
こんなことが起きてしまったこと自体が許し難い


最終判決ではないのだから?
これからは起きないように… ?
One is too many だ
人ひとりの人生をなんだと思っている
1回の判決でどれだけ傷つけられたと思っている



私としては
私に加害行為をした人間に対して
死んで欲しいと思う
8年なんて軽すぎる


無期懲役か死刑が妥当と感じる
が、
無理なら何十年と出てこないでいてほしい


そうは言っても
現実的ではないのだろう


今回の件での父親も
お願いだから
しっかり更生プログラムを受けて
自らが抱えている歪みをただしてほしい


被害者はこれからも
加害者に理不尽に押し付けられた生きづらさと
闘いながら生きていくんだ


それを思ったら加害者も罪悪感に苛まれながら
苦しみ続けて生きていくのが妥当だろう

出産を経て

先月、娘が産まれました

38週に入って
私の血小板の数値が下がり
陣痛促進剤を打っての出産になりました

産後は血圧が170ちかくまで上がったり
娘も血中酸素濃度が低かったりで
しばらく母子同室になれませんでしたが
無事に一緒に退院できました

妊娠出産
体にびっくりするような変化が起きるんだな

今は私の体調もおちついてきました

娘も生後1ヶ月になりました

子育てのペースをつかもうと奮闘しています



知らなかったのですが
病院と地域は母子のサポートのために
繋がっているようで

産後、助産師さんとの面談で
・実家に頼れない
・夫の帰りがとても遅い
・近くにぱっと会える友達がほぼいない
ことを伝えたところ
産後うつを心配されました 笑

リスクのある妊婦と認識されて
産後に受けられるサービス(産後ケア入院など)を紹介してもらいました

また、私は産後しばらく夫の実家にお世話になったのですが
(本当にありがたいことに、甘えさせてもらって、快適に過ごさせてもらいました)
その地区の保健師さんにつないでもらって
保健師訪問を受けることもできました

赤ちゃんの体重が増えているか
母乳は飲めているか
育児の質問をして不安の解消もできました


1ヶ月検診時も、うつではないかチェックがありました

それだけ
産後うつになってしまうお母さんが多くて
課題になっているのだと思います

ホルモンバランスが大きく変化し
生活が大きく変わり
睡眠が確保できない時に
助けがないのは鬱のリスクが大きいです

妊娠出産は大変だけど、
鬱になってしまうまで
お母さん(お父さんも)が追い詰められることがないといいなと思います


私は、今のところ大丈夫です
これからどうなるか分からないけど

自分でも警戒しています

無理しない、頑張らない
すぐに周りに助けを求める
をモットーに
ゆるくやっていきます

まずはペースをつかみたい…
あと、大人と話したいなぁ 笑

「死なせてはならない」と
常に緊張状態が続いている

本能がそうさせるのか
赤ちゃんから離れたくない気持ちがある

お世話していたらあっという間に1日がすぎるから
「暇」ではないのだけど
「退屈」な気持ちは多少あります

外界と切り離された感覚。

元鬱の引きこもりしてた身としては
そんなに苦じゃないけれど 笑

子育ての「楽しい」も「しんどい」も
誰かと共有したくなる気持ちがあります

きっと共有できたら
楽しいは何倍にもなるし
しんどいは3分の1以下になる

(ただの親バカですが
娘は可愛くてしょうがないです)


さて
来週に実家の人たちが会いに来ます
そのことも書くかもしれません
毒も出るかもしれません


取材を受けたこともまた書きます、たぶん

以前の取材を振り返って

猛暑が続きますがいかがお過ごしでしょうか。


数ヶ月前、性被害についての取材を受けました。
気づきもあったので備忘録がてらまとめたいと思います。


【取材の主旨】
娘に性行為をはたらいた父親が無罪になった判決を受けて、
性的虐待の被害の実態 と
・父親に抵抗することの難しさについて
話を聞きたい


【質問内容】
1 当時の被害状況、心境
2 被害による影響
3 親に抵抗できなかったのはなぜだと思うか
4 どのようにして今の状態に至ったか
5 性虐待サバイバーが必要とする支援について
など


質問内容に答えられるように記憶の掘り出し作業と、思いを言葉にする作業を行った。


覚えている事実は出てくる。

ブログで掘り出し済みのものも割りと容易に出てくる。

しかし、こういう時の心境はどうでしたか?
と細かいところを突っ込んで聞かれると

自分でも驚くほど出てこない。

当時の記憶は写真や短い動画のように、
切り取られた状態でしか残っていないからだ。

当時の気持ちも。
切り取られた以外のところを聞かれると
「どうだったかな…」としか言えない。


一度、死んだつもりで生きているからかな
精神状態が駄目すぎたから記憶が曖昧なのかな

(それとも時間が経っているから、人の記憶力としては自然なことなのかな)


いい加減なこと言えないし、どうしよう。


ということで
前置きとして釈明させてもらった。
↓↓↓

「実はかなり忘れている。
はっきり言えるのは、
例えようもなく辛かった、
ものすごい嫌悪感に取りつかれていた、
ということ。
自分を守るために忘れることを選択したのかなと思う。

今は、当時と違う人生を歩いている感覚。
人生の第一幕で、そういうこと(虐待)があって
それが終わって、今、第二幕を生きている。

だから、掘り出し作業をする必要がある。
他人事のように話をすると思う。

本当のことだけ言うようにしたい。
けれど、今実際に苦しんでいる人がリアルで、
私は、そうではない。」

というようなことを言わせてもらって


これで少し安心して話せました。



取材後、

当時の日記や診療メモなどはありませんか?

との連絡が。



そういうの、ないんです。。

思い出すと辛いものをすぐ捨ててしまうから。

でも探して探したら

父親からの手紙
親と写ってる写真
古いスマホからメールのやり取りと診療メモ

が出てきました。


取材より、これらを見た時の方が

心がザワザワして一気に不安定になりました。


不思議です。
何聞かれても
他人のことを話すように話せたのに。

当時のものって生々しい。

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自分だからできることがあるかもしれない。
と、思っていた時期がありました。思い上がりでした。

性被害者の支援がしたい、被害をなくしたい、
何かしたいしたいと思うほど

そんな力ないって半端じゃない無力感に襲われる。

特に被害を目の当たりにした時。
被害にあうのと、外から被害をみるのは別物でした。
痛いだろうな、苦しいだろうな…と胸が締め付けられても
その人の辛さはその人だけのもの。

立ち上がるのも歩くのも、支援制度を受けるのも
その人自身が決めること。


私には、知識も資格も経済力も人を癒す言葉を紡ぐ能力も支援に繋げる力も何もない。


だからって
何かしたい気持ちはなくならないので

そういう、自分の今の立ち位置が分かることで
やるべきことが見えてくる…

って前向きに受け止めたらいいかなぁ。


独学には限界がある。
講習会に出たい… 交流したい…

今月もフラワーデモ

投稿に間が空いたので、またこの話題に。

明日、7/11
名古屋がメイン会場となって
全国10箇所でフラワーデモが開催されます。

(札幌、仙台、岐阜、東京、静岡、名古屋、大阪、神戸、福岡、鹿児島)


名古屋のお天気は曇りのち一時雨
開始時間の19時からの天気は微妙なところ。

もつと良いな。

もう明日なんですねー。


参加予定でしたが、安静入院中なので現地には行けなくなりました。


北原みのりさんらにお会いしてみたかったけれど
仕方がない。

病室から待機組として参加します。

できることを続けていれば、どんな機会もまた巡ってくる…はず。

そう思っておこう。



参加出来る方はぜひ。


フラワーデモとは↓↓↓
https://www.flowerdemo.org/




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私のこと


ちょっと愚痴です。

点滴の副作用で体が火照り、
動悸が時々ひどくて苦しいです。

平日も誰か来てくれないかな 笑



選挙日までには退院したいです。

できることがなくて選挙特集たくさん見てるので、余計行きたいです。


テレビよりYouTubeTwitterの方が
候補者の考えが分かるなー


関係ないけど
NHKから国民を守る党NHK政見放送
NHKをぶっ壊す」って言ってるの、
シュールじゃないですか 笑


はやく退院したいなー

性被害の影響

被害の実態を知ってもらいたいと思って
また、自分でも具体的な影響を整理するために
一度思いつく限り
性被害がその人にもたらす影響をまとめてみました。

私だけでなく人の体験を見聞きしたり
本を読んだりして知ったものもできる限り書き出しました。


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その前に少し私の話


私が1番苦しかったのは
強烈なフラッシュバックが日に何度も起きていた期間です。

激しい自傷衝動があった。
自分を傷つけたくて切り刻みたくてしょうがなかった。
不安で気がおかしくなりそうだった。
こんな(価値のない)自分が生きていかなければいけないのが苦痛で不安でたまらなかった。

20歳前後の私は完全に病んでいました。
あの感情はどこからくるものだったのか、わかりません。
なぜそう(死にたいと)思うの?と聞かれても
そうとしか思えない思考回路が出来ていたのです。

抑圧された家庭環境で
長年にわたり性虐待を受けた結果です。




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〈 性被害の影響のあらわれ方 〉


PTSD
(フラッシュバック、悪夢など)

気分障害
主に鬱病双極性障害といった疾患の総称。
(鬱病の症状例…抑うつ、不安、焦燥感、
消えたくなる、興味がなくなる、自責、
億劫になる、不眠、過眠、集中力の低下、
倦怠感、動悸、息切れ、食欲減退、食欲増加など)

解離性障害
(脳が苦痛を自分から分断して対処しようとすることで起きる。記憶が抜け落ちる、自分の感情が自分のものでは無いように感じる、体外離脱など)

摂食障害
アルコール依存症
・ 性依存症
買い物依存症
など精神の病、依存症

性感染症
(被害者が初潮前の場合自浄作用が低く感染症になりやすい。将来的に不妊症になることも)
・ 内臓損傷
(子宮破裂、排泄機能損傷)
不妊

・ 脳の萎縮による脳機能低下
・ 自己肯定感がない
・ 人間不信、他人と適切な距離感を保てない
人間関係の構築に苦労する

・ 被害を話すこと自体が大変な苦痛(例えば警察による聞き取りへの対応など)
二次被害(周りから言われる言葉や態度によって症状が深刻化する)
・ 生活の中でトラウマを再現しようとする(危険に近づく)
・ 客観的に見て望ましい方を選べない。望ましいものは自分にはそぐわないものとして拒絶してしまう。幸せをイメージできない

・ 性行為に対する嫌悪あるいは執着
・ 結婚や出産が難しくなる場合がある

・ 働くことが困難になる
・ 社会生活が困難になる
・ 貧困、孤立


・ 治療に莫大なエネルギーを要する
(病院までの往復、待ち時間、診察時間
治療費、薬代
自分に合った医師やセラピストを探す
被害と向き合う作業
短くても数年単位の時間を要する)



他にもあったら教えてください。


性被害は人に話しにくい被害で埋もれやすいですが、PTSD発症率が大変高いです。

事故が6~9%、災害が5%前後、身体暴力が2~20%であるのに対し、性暴力によるPTSD発症率は50~60%、格段に高いです。


被害を口にできない人は多く、数字化されている件数は氷山のほんの一角です。

どうしようもない生きづらさを抱えながら泣き寝入りしている人がとても多いのです。