ねこよりまるい | 性虐待サバイバー

性虐待サバイバーの体験記と日常。虐待から10年、元気に生きています。似た経験をされた方、他のことで辛い方、そうでない方とも繋がりたい。できる活動や勉強を少しずつ。

性被害の影響

被害の実態を知ってもらいたいと思って
また、自分でも具体的な影響を整理するために
一度思いつく限り
性被害がその人にもたらす影響をまとめてみました。

私だけでなく人の体験を見聞きしたり
本を読んだりして知ったものもできる限り書き出しました。


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その前に少し私の話


私が1番苦しかったのは
強烈なフラッシュバックが日に何度も起きていた期間です。

激しい自傷衝動があった。
自分を傷つけたくて切り刻みたくてしょうがなかった。
不安で気がおかしくなりそうだった。
こんな(価値のない)自分が生きていかなければいけないのが苦痛で不安でたまらなかった。

20歳前後の私は完全に病んでいました。
あの感情はどこからくるものだったのか、わかりません。
なぜそう(死にたいと)思うの?と聞かれても
そうとしか思えない思考回路が出来ていたのです。

抑圧された家庭環境で
長年にわたり性虐待を受けた結果です。




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〈 性被害の影響のあらわれ方 〉


PTSD
(フラッシュバック、悪夢など)

気分障害
主に鬱病双極性障害といった疾患の総称。
(鬱病の症状例…抑うつ、不安、焦燥感、
消えたくなる、興味がなくなる、自責、
億劫になる、不眠、過眠、集中力の低下、
倦怠感、動悸、息切れ、食欲減退、食欲増加など)

解離性障害
(脳が苦痛を自分から分断して対処しようとすることで起きる。記憶が抜け落ちる、自分の感情が自分のものでは無いように感じる、体外離脱など)

摂食障害
アルコール依存症
・ 性依存症
買い物依存症
など精神の病、依存症

性感染症
(被害者が初潮前の場合自浄作用が低く感染症になりやすい。将来的に不妊症になることも)
・ 内臓損傷
(子宮破裂、排泄機能損傷)
不妊

・ 脳の萎縮による脳機能低下
・ 自己肯定感がない
・ 人間不信、他人と適切な距離感を保てない
人間関係の構築に苦労する

・ 被害を話すこと自体が大変な苦痛(例えば警察による聞き取りへの対応など)
二次被害(周りから言われる言葉や態度によって症状が深刻化する)
・ 生活の中でトラウマを再現しようとする(危険に近づく)
・ 客観的に見て望ましい方を選べない。望ましいものは自分にはそぐわないものとして拒絶してしまう。幸せをイメージできない

・ 性行為に対する嫌悪あるいは執着
・ 結婚や出産が難しくなる場合がある

・ 働くことが困難になる
・ 社会生活が困難になる
・ 貧困、孤立


・ 治療に莫大なエネルギーを要する
(病院までの往復、待ち時間、診察時間
治療費、薬代
自分に合った医師やセラピストを探す
被害と向き合う作業
短くても数年単位の時間を要する)



他にもあったら教えてください。


性被害は人に話しにくい被害で埋もれやすいですが、PTSD発症率が大変高いです。

事故が6~9%、災害が5%前後、身体暴力が2~20%であるのに対し、性暴力によるPTSD発症率は50~60%、格段に高いです。


被害を口にできない人は多く、数字化されている件数は氷山のほんの一角です。

どうしようもない生きづらさを抱えながら泣き寝入りしている人がとても多いのです。