ねこよりまるい | 性虐待サバイバー

性虐待サバイバーの体験記と日常。虐待から10年、元気に生きています。似た経験をされた方、他のことで辛い方、そうでない方とも繋がりたい。できる活動や勉強を少しずつ。

『 母さんがどんなに僕を嫌いでも 』が気になる

『 母さんがどんなに僕を嫌いでも 』

という映画が、11月16日に公開された。

題名からして観るのが恐ろしいと思った。


題名をパッと見て
「ひどい虐待を受けて苦しかったけれど、
やっぱりお母さんのことは好きだし大事なんだ。
困難を乗り越えて、最終的にはお母さんとも分かり合えました、めでたし☆」
みたいなのを、世間がサバイバーに求めているように感じてしまったからだ。


実際のサバイバーの心情はそう簡単なものではなく
「何があったとしてもやっぱり親子の関係は特別」という、
キレイな親子神話を求められても辟易としてしまう。


私自身、今は許せない。許せないものは「許せない」で良いと思う。


しかし、話は戻ってこの映画
「どうやらそう単純なものでもないかも」と、
原作者の歌川たいじさんのインタビューを読んで感じた。
(まだ観てないから分からないけど)


いくつかあるインタビュー記事を読んでみると
20代半ば頃の歌川さんは、私と同じような心境だったことが分かった。(親に会うつもりはない、とか)


あるインタビューには
「こんな毒親を許しました、どやねん。という映画ではありません。」とあったし


この方の虐待に対する思いを述べているところでは、心が打たれて涙が出た。


この方が原作者で
「傷を負った人もそうでない人も、皆に見て欲しい!」という映画なら


上記のような「~めでたし☆に収まろうよ!」
という単純な話ではないのかも



…観たくなってきました (笑)




▼歌川たいじさんのインタビュー記事
最後の方の虐待に対する思いは特に熱いです。ぜひ読んでみて欲しいです。

http://www.cinemajournal.net/special/2018/kaasan2/index.html