虐待、その後⑦ ~結婚、親との決別~
結婚式は私にとって
親との決別式でもありました。
本当は式をするのも気乗りしなかったのですが、親もそれでは納得しないだろうし後々小言を言われても面倒なので
どうせなら楽しむことにしました。
しかし打合せは苦痛でした。親というだけで感謝し大事にしなければならない空気になるからです。
私はあの2人のことを、当然のことながら親と思っていませんでした。
血のつながりはあるけれど、ただそれだけの人たち
親として何かを期待することもしないし、もう出来るだけ関わりたくありませんでした。
世間では性犯罪の加害者と被害者は遠ざけられるべき、と思ってもらえるのに、親というだけで関わらなくてはならないのが腑に落ちませんでした。
彼らはそんな私の気持ちは知らずに、依然として父親面、母親面をしていました。
そして「常識では子は親にこうするものだ」と、子としてあるべき態度を私に要求してきました。
私が実家に顔を出す頻度のことなどです。
結婚にあたっても彼らは色々と要求をしてきました。
そんな親に対して大きなストレスを感じていましたが
親から離れられる未来に希望を抱いて「結婚式が終わるまでの辛抱」と言い聞かせて準備をすすめました。
彼らを満足させるために式の演出でも彼らのことを立てました。
すべては穏便に実家からフェードアウトするためでした。
少し無理したところもありましたが、これだけ立てたら満足させられただろう、という達成感がありました。
親へのスタンスはこのような感じでしたが
大好きな人たちに喜んでもらいたい思いはありました。
私がここまでこれたのは周りの人のおかげなので、その感謝を伝えたいと思っていました。
母方の祖母
私に住む場所をくれた祖母
高校生の時、あの家から出られなかったらと思うとゾッとします。親を悪く言うと咎められましたが、祖母は私の日々の癒しでした。
兄
あの親の元で一緒に励ましあった兄
人に言いにくい親の愚痴を言い合える戦友(笑)でした。大事な家族です。
支えてくれた友人たち
私が辛い時は心配してくれて、楽しい時は一緒に過ごしてくれて感謝しています。
式当日は、それぞれに感謝を伝えることが出来たと思います。
思い出に残る良い1日になりました。
こうして式が終わり、新しい生活が始まりました。